「サクラ」と記載したのは、植物としてのサクラについてご紹介するためです。
サクラは、日本にその品種が300種類以上あるといわれています。
しかし、千鳥ヶ淵にサクラの植栽をした頃、まだ戦後復興の途中でした。
戦前はサクラの品種は豊富でしたが、戦時中は名木サクラも燃料となりました。
戦後、国内では、成長が早く短期間で景観を作れる、しかも安価な染井吉野を植栽し、サクラといえば染井吉野(ソメイヨシノ)ばかりになりました。
千鳥ヶ淵緑道もソメイヨシノが中心で、それ以外の桜もありますが、それに気が付く人は少ないようです。
最初に咲き出すのは修善寺寒桜(シュゼンジカンザクラ)

「九段坂から千鳥ヶ淵緑道の入り口付近」と「ボート場の近く」の2か所で咲きます。
開花は2月中旬頃、この花の蜜を求めて小鳥が集団できます。
花の周囲はにぎやかです。
1本の山桜と多数の染井吉野



千鳥ヶ淵に1本山桜があります。
ヤマザクラは樹形が上向きで、花と葉が同時にでます。
「花のサクラ」にも実がなるのをご存じでしょうか。
ヤマザクラにソメイヨシノの実がついて、5月になると、また小鳥が集団で実を食べに来ます。
それ以外に奈良の八重桜(ナラノヤエザクラ)も、4月中旬に咲きます。
